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「雄大!」

次の日、春樹が本当に雄大をつれてきてくれた。

「亜実。大丈夫か?」

雄大がベッドの横にあるイスに腰をかけ、そう言った。

「うん!雄大がきてくれたからもう大丈夫!」

あたしはうれしくて、笑顔でそう答える。

「え…」

雄大は気まずそうな顔をする。

その顔にチクっと胸に刺さる。

雄大とは別れたけど。
あたしは雄大が好き。

ずっと隠してきたけど。
隠す必要はないかなって思う。

だって好きなものは好きなんだもん。

「亜実…。お前の好きな奴は俺じゃないだろ?」

ちょっと黙って、雄大がそう口にした。

「え?」

…雄大何言ってるんだろう。

雄大はあたしの気持ち知らないからそんなこといえるんだ。

もう!

「亜実の好きな奴は、春樹だろ?」

雄大があたしの肩を掴み言う。

「違う!あたしは、雄大が好きなの!雄大しか好きじゃないの!」

あたしは頭を抱えながら、そう叫んでいた。

認めたくない。
そんな感情。

あたしが雄大以外を好きになったなんて。

…だって。
現に今好きなのは、雄大だもん。

春樹のこと好きだったら、忘れるわけない。
好きな人を忘れるわけないよ。

それに。
あたしはいまだに春樹が誰なのかわからない。
お母さんの話では、昌也のお兄ちゃんらしいけど。

…知らない。
そんな人。

会った記憶もない。

「亜実…。亜実は、俺じゃない。春樹と付き合ってんだぜ?思い出せよ…。そんな亜実…。見てるだけで、辛いぜ?」

雄大が切なそうにそう言った。

…だって。
雄大が好きなんだもん。

覚えてるもん。
全部。

雄大との突然の別れ。
正弘くんとのこと。
自殺。
雄大と病院で体を重ね合った日々。
そして旅立ち。

全部覚えているんだよ?
なのになんで?
それじゃだめなの?

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